稲の苗を育てる

中ノ俣の角間の田んぼで植える米の苗は、昨年の米を播いて育苗します。今年は「コシヒカリ」と「アクデン(中ノ俣のもち米)」と「古代米(青ワラ用)」の3種類の米(種)をまきます。

4月5日~3種の種を水につける

4月10日~芽だし器に3種の種を入れる(ぬるま湯くらいの温度で)

4月12日~根が出ている。あまり根が伸びすぎないうちに、すじまきをしたほうがよい。

白い根が出ているコシヒカリの種

4月14日 すじまき 苗箱に土を入れ、種をまきます。偏らないように、はみ出さないように、枠に打ち付けながら平均にまきます。その上にまた土をかけ、苗箱を育苗器に入れます。育苗器は30度くらいを保つように設定されていて、根が張り芽が出るのを待ちます。

4月17日 育苗器からハウスへ モヤシのような白い芽が出てきました。ハウスへ移動してカバーをかぶせておくと、緑色の苗に成長します。

4月20日 緑色の苗が伸びてきました。毎日午前中に1回、水をやります。

4月26日 ぐんぐん伸びています。

種まきから20日くらいで植えられる苗になるそうなので、ゴールデンウイーク明けから植えてもOKかも。でも田んぼの準備もありますから、5月中旬~下旬頃の田植えまで、ハウスでじっくり待ちます。水やりを忘れずに!

 

ろうきん田んぼの稲刈り・ハサかけ

5月に新潟ろうきん有志の皆さんに植えていただいたコシヒカリは収穫時期を迎え、中ノ俣の方からは「とてもよく実っているね。」とお褒めの言葉をいただきました!お集まりいただいた方の「稲刈りは初体験」という方もいましたが、経験者のアドバイスを受け、さくさくと稲が刈られていきました。稲をまるける(束ねる)作業はなかなか難しいのですが、コツをつかんだ女性軍がテンポ良くまるけてくれました。

稲運びは重労働ですが、ロープを使いたくさんの稲束を一気に運びます。

八段もあるハサに稲をかけていく作業では、「いくよ~!」と声を掛けながらコントロール良く稲を投げて、ハサに登っている人が上手くキャッチしていました。講師から「八把で約一升のお米がとれる」というお話しを聞き、黄金色の稲が並んだハサの前で「今日刈った稲でどれくらいの量のお米になるのかな?」と美味しいお米が食べられるのを楽しみにしていました。また、「今度はわら細工にも挑戦してみたい!」という方もいたので、米の副産物のワラで、ものづくりにも挑戦してみたいと思います。

 

棚田学校・稲刈りとハサかけ

爽やかな秋晴れとなった9月19日に棚田学校の稲刈りを実施しました。黄金色の稲は頭を垂れ、実りも上々です。田植えの時は4~5本の細い苗だったのですが、稲刈りの時には片手でしっかりつかめるくらいの束になりました。今回は全て手刈りになるので、鎌での稲の刈り方、刈った稲の束ね方(この地域では束ねることを「まるける」と言います)を教わり、それぞれの田んぼの稲刈りに挑戦です。

稲の束ね方を教わります
稲刈りスタート!がんばるぞー!

鎌で稲を刈る「ざくっ!」という音を聞くと、「ああ、この瞬間のためにがんばったんだなぁ」と感無量です。地域の方々は、腰に昨年のわらを付けて、それをヒモ代わりにして稲をまるけます。刈りながらまるけるのがプロですが、慣れない私たちは、まず刈った稲を畦に並べてからまるけました。まるける時に稲束をくるっと回すのですが、これがとっても難しい!束が緩んでしまったり、回すときに稲をバラバラにしてしまったりと、コツをつかむまでが大変でした。

どんどん刈ります。順調・順調!
稲をまるけるは難しいけど、がんばりました!

一人ではなかなか進まない作業も、みんなで取りかかればどんどん進みます。何とか午前中に稲刈りを終了することができました。

刈る人、束ねる人の協力作業!
やっと刈り終わりました~!

稲刈りはこれだけでは終わりません。刈った稲を乾燥させるために「ハサ木」に掛ける作業を「ハサかけ」といいます。刈った稲をハサ木まで運ぶのも重労働!抱えたり、担いだりして実った重い稲を頑張って運びます。

ハサ木までLet’s go

先月組んだハサ木は、多いところで7段くらいあります。下から順番に稲を掛けていき、手が届かなくなったら上の段に登って稲を掛けます。どんどん登っていくと稲を手渡しできなくなるので、下にいる人は稲を投げ上げます。上手に投げないと上の人がキャッチできないので、投げる人の技も重要ですね。子ども同士でも声をかけながらどんどんハサに稲を掛けていきました。

青空に稲が舞います!

子どもたちはハサに登るのが楽しかったようで、ハサかけ作業はどんどん進み、みんなで記念撮影です!順調に乾燥すれば10日から2週間ほどでハサから稲を下ろして、脱穀となります。お味見はもう少し先ですね。お楽しみに!

 

バケツ稲ももうそろそろ・・・

自宅の庭のバケツ稲も穂が出てから一ヶ月半くらい経ちました。どのバケツも穂がつきましたが、やっぱり3束植えたバケツはちょっと混み合っているようです(写真手前左)。一番元気良さそうなのは、写真奥に隠れている1束植えです。結果的には、これくらいのバケツだと、1束(4本の苗)を大事に育てた方が効率がいいということになりそうです(欲張ってはいけないんですね(^^;)。

黄色い穂が垂れてきて、いい感じなのですが、ちょっと痩せているかも。バケツの中の栄養だけでは足りなかったのかもしれません。そして、よく見ると何者かがおいしいところをかじった痕が!結構な数の籾に穴があいてしまっていますが、これも勉強です。棚田の田んぼにあわせて、こちらも稲刈り・ハサがけをしたいと思います。

穴がいくつかあいています。キレイに食べられています(-_-)

稲刈り直前・角間の田んぼ

9月半ばに入り、稲刈りシーズン到来です。今年はちょっと遅れるかな?と思っていた稲刈りも、平場では9月早々に始まりました。中ノ俣の角間の棚田では、先に植えたもち米(アクデン)の稲刈りとハサがけが始まっています。今週末からはいよいよコシヒカリの稲刈りが始まります。

黄金色の稲と青空はよく似合う!

ろうきん森の学校のコシヒカリも、黄色く実り頭を垂れるようになりました。今年はどの田んぼも背が高くなり、強風や台風などでの倒伏が心配でしたが、今のところ大丈夫のようです。

上の写真は9月15日の状態で、ちょっと稲刈りには早いかも?という感じです。森の学校のコシヒカリは9月23日に稲刈り・ハサがけする予定ですので、ちょうど刈り時期ですね。イナゴとの生存競争に打ち勝った(!?)お米、収穫を楽しみにしています(^0^)!

 

ろうきん森の学校コシヒカリ②

8月入ってすぐに、コシヒカリの穂が出てきました!葉っぱの間から顔を出した穂には、白いおしべがのぞいていて、「花が咲いている」状態です。

ちょっとわかりにくいけど白いおしべ見えますか?(8月3日)

8月下旬には穂も大きく伸びてきています。

穂が出そろってきた(8月22日)
まだ青々としていますが、これから・これから!

平野部では品種によっては黄金色の田んぼもちらほら見られ、9月に入ると本格的な稲刈りシーズン突入です。今年の稲はどれも生長がよく背高なので、台風などの雨風で倒れなければいいのですが・・・これからの実り具合はお天気にお任せします!

 

真夏の青田刈り

「青田刈りの時はいつも暑いね~!!」が合い言葉。今年も青ワラ収穫のための青田刈りを実施しました。多少イナゴに喰われているけど、と思っていたら、田んぼに足を踏み入れたとたんに、イナゴの大群がぶわっと飛び立ちます。

イナゴがびっしり!見えますか?

気を取り直して、いざ青田刈り開始です。今回はゴゼンモチという稲と古代米の稲の2種類を刈りました。どちらも青々とよく伸びて、いい青ワラになりそうです。

ゴゼンモチの収穫
古代米の収穫

刈った青ワラは大束にして棚田の下の道まで運びます。穂が付いていないので軽い稲ではあるのですが、棚田の坂を何往復もするのは重労働です。中にはロープで背負子(しょいこ)を作って一気運びする人も!

とても暑い日だったので、朝6時半から作業を始めましたが、それでもこまめな休憩が必要です。今年は田んぼの近くに簡易日よけを設置し、休憩所を作りました。

風が通ると気持ちいい!

やっと稲を運び終え、みんなで記念撮影です。

この青ワラはこの日のうちに乾燥機に入れられて、およそ丸1日乾燥させました。仕上がりは上々!ぱりっと香ばしい香りの青ワラになりました。12月には、この青ワラを使ったリース作りやしめ縄作りを行います。お楽しみに!

 

 

バケツ稲に挑戦中!

ときどき小学校の学習で育てているのを見かける「バケツ稲」。今まで育てたことはなかったのですが、このコロナ禍で棚田に来たくても来られない方が「バケツ稲を都会でやってみたい!」とのことで、今年はスタッフが自宅でお試し栽培をやってみました。

まずは棚田の土をバケツに詰めるところからはじめました。そこへコシヒカリの苗4本を1束にして植えます。今回はお試しなので、1束4本しか植えなかったバケツと、2束・8本、3束・12本の合計3つのバケツを用意しました。

5月26日 田植え
奥が1束、手前右が2束、左が3束です

1ヶ月後、しっかり根付き、大きくなりましたが、雑草も生えてきたので草取りをしました。

6月21日 草取り
草取り後。上から見るとまだ水面が見える

さらに20日後、もう水面が見えなくなるくらい伸びてきました。まだ3つのバケツの稲に成長の差は見られません。3束植えたバケツが、ちょっと混み合って見えます。梅雨ということもあり、ここまでは全く水やりをしていません。天水だけで成長してきました。

7月10日 順調に大きくなっている
7月10日 横からみるとこんな感じ

ところが7月12日、よくよく見ると稲の一部が根元から黄色くなって枯れているように見えました。それどころか、触ってみると茎がとろけて腐っている!ぽっきり折れてしまいました。。。

7月12日 茎の一部が黄色くなって折れちゃった!

慌てて知り合いに聞いてみたところ、「稲が順調に分けつ(茎が太って枝分かれすること)したけど、それ以上分けつすると栄養が足りなくなるから、自分で本数を調節している状態」とのこと。「 穂肥(ほごえ=穂のもみを充実させるための肥料)をしたほうがいい」とのことで、バケツ1つに小さじ1杯くらいの肥料をまきました。

7月14日 穂肥をまく

今年は梅雨明けが早く、上越でも7月半ばには梅雨が明けてしまい、それからは毎日水やりをして土が干からびないように注意しました。穂肥をしてからは、それ以上稲が枯れることもなく、ぐんぐん伸びていきました。良かった。。。

そして暑さが続いた8月初旬、2束植えたバケツの稲に、最初に穂がつきました!おしべが顔を出し、花が咲いている状態です。続いて1束のバケツ、3束のバケツも出穂しました。

8月4日 出穂(しゅっすい)確認!
8月4日 この頃になると、3束の植えたバケツ稲はちょっと背が低く見える。2束のバケツ稲が一番元気がよさそう。

厳しい暑さから一転、お盆頃からずっと雨が降り続き、稲はどうなったか心配でした。のぞいてみると、穂はたくさん出てきましたが、一部茶色くなっていたり、虫食いの穴があったり!そういえば、穂肥はしたけど防虫剤や殺虫剤は何もしていません。水田でも稲が混み合っていたりすると虫がついたりするそうなので、仕方のないことかな。ちょっと様子を見ながら、穂が垂れるのを楽しみにしています!(続く)

8月16日 中央に虫食いの痕が見える。茶色い籾もちらほら。
8月16日 こんなに大きく生長しました!

ろうきん森の学校のコシヒカリと青田刈りの稲

5月に新潟ろうきんの有志の皆さんに田植えをしていただいたコシヒカリは、ぐんぐん大きくなっています。5月からの写真を並べてみると一目瞭然!稲の生長はこんなにも早いのか、とびっくりです。

5月下旬 田植え後10日くらい
6月下旬 梅雨真っ盛り
7月中旬 早くも梅雨明け。株も大きくなった。
7月末 もう看板を追い越した!

5月には、コシヒカリだけでなく、青わら用の稲も一緒に田植えをしてもらいました。そちらはお米ではなく長くて青い葉っぱがほしいので、硫安という栄養を何回かまいて、生長を促しています。6月、7月の草取りは大変でしたが、8月上旬にはもう青田刈り。真夏の稲刈りということで重労働ですが、この青わらを乾燥させると、とてもいい香りがして、しめ縄やわら細工には欠かせない材料になります。今年は7月中旬頃からイナゴが大発生していて、青わらもかじられてしまったのですが、「たくさんのわらを育ててくれた田んぼの仲間だから、ちょっとくらいお裾分けだよ」と思って眺めています。

7月末の青わら。青田刈りの頃には120cmくらいの背丈になります。
イナゴにかじられた葉っぱ。田んぼに近づくと、ぶわっとイナゴが飛び立ちます。