コキアのほうきに、ちょいワラを!

今年度最後の「ちょいワラ体験会」。常連さんが「コキアのほうきを作りたい」ということで、自宅の畑で育てたコキアをたくさん持ってきてくれました。コキアは「ホウキギ」という植物で、まん丸の樹形がかわいらしく、名の通りほうきを作る材料となります。作り方は簡単。コキアの束をひもできつく巻いて持ち手を作るだけ。でも、この「きつく縛る」が難関。治具を使ってぎゅうぎゅう縛ります。

後は持ち手を飾るのですが、「布で巻くのもかわいいけど、せっかく「ちょいワラ」なんだから、細くなった縄で巻いてみたらどうかな!?」ということで、せっせと細縄をなって、巻き付けてみました。

布を巻いたものが2本、縄まきが4本です。ピンク色に見えるのは、縄をなうときに、ピンクの布を一緒になったものです。

↑持ち手をアップ!縄目がキレイです。「すべらないし、しっくりくるよね~(^o^)」と大好評です。

作品を持って写真を撮ってみました。コキアほうきの大きさがよく分かります。持ち手から先まで70~80cmくらいあります。コキアの他にも、ちょいワラ部会では、ホウキキビという植物を育てて座敷ほうきを作ります。材料の採取から作品作りまで、一貫して楽しめるのがちょいワラのいいところ。ぜひ、マイ・ほうき作りにチャレンジしてみませんか?お待ちしています★

追伸)同じ日に、小物入れのフタを作った方がいました。三角屋根がかわいい、小窓付きの小物入れです!↓

雪のある景色

2月中旬にも大雪が降り、「もう雪は要らない!!」と思っていましたが、その後晴れ間が続き、雪が創造する景色に、思わずカメラを構えることもしばしば。ということで、イチオシ写真を紹介します!

どちらもかわいい動物の足跡。「あの山頂を目指せ!」みたいに、山へ向かって一直線な感じがいいですね。

ちょっと雪がゆるんだ日、午前の柔らかい日が森に差し込みました。木の周りは雪がとけて穴になっています。油断するとこの「根開け」の穴にはまるので要注意!

一面の雪っぱら。ここは中ノ俣の角間の棚田です。横に見える木の棒は「はさ木」ですが、子どもたちの頭と4m以上ある「はさ木」のてっぺんが同じくらいですね。ですので、ここは積雪がまだ3mほどあるんですね。いつもは高くて登るのがコワイはさ木ですが、横並びになるとこっちが大きくなったような感じです。

子どもたちが棚田の真ん中に作った雪だるまです。「目はどうする?ボタンもいるよね?」などと言いながら、何もない(と思っていた)雪原から枝や木の芽を見つけてきました。子どもの観察力と行動力はすごいな、と思いました!

雪の桑取川です。どんなに雪が降っても川の流れは川岸をなでながらゆるやかに流れています。

かみえちご山里ファン倶楽部の加工施設の入り口です。何回も雪下ろしをしたのに、また一降りすればこのようにかまくら状態。雪穴をくぐって、やっと入り口にたどり着きます(笑)。

晴れの日ばかりでなく、雨の日も雪の日もいろいろな表情を見せてくれる雪国の景色。いつも楽しませてもらっています!

 

 

親子プチキャンプin桑取谷

2/14,21に、親子で雪の森を楽しむイベントを実施しました。当日ともいい天気に恵まれ、また3メートルを超える積雪に子どもたちは大喜び!まずは山かんじきを履いて雪山に挑みます。

山に入ると動物の足跡を追いかけたり、木の芽を観察したり、見るものがいっぱいでワクワクです。

普段は藪に覆われているところも、今は一面に雪の原!そり遊びやかまくら作りなど、やってみたいことにチャレンジしていました。背の高い木も雪が積もると手が届く!ロープをかけてブランコをしたり、横枝で鉄棒をしている姿も見られました。

存分に遊んだ後は、たき火とおやつタイム。雪のイスとテーブルを作り、真ん中に火を焚くと休憩スペースの出来上がり!焼きマシュマロやポップコーンを味わいました。

いっぱい遊んで、雪に寝そべったり、ミノボウシやフカグツを履いて雪ん子気分を味わったり・・・雪の桑取谷を丸ごと楽しんでいました!

雪の中ノ俣古道を歩く

2月に入り、積もった雪が固く締まってくると雪の上を歩きやすくなります。今回は、棚田のある中ノ俣地区からくわどり湯ったり村までの峠越えのコースを歩くツアーを実施しました。26名が参加し、ガイドは石川正一さんです。まずは「山かんじき」の履き方を教わりました。今回使用したのは、中ノ俣の方がビニールパイプで作ってくれた特製山かんじきですが、昔ながらのこの地域の山かんじきは「アブラチャン」という木で作ります。でも形や機能は全く一緒。楕円形でかかとの部分がちょっと上がっていて、両脇に木で作った「ツメ」という滑り止めがあります。平場で使うカンジキとは形もずいぶん違うのですが、山ではこの形が機能的!ということなのですね。

つま先と足首はひもでしっかり固定しますが、かかとは浮きます。

連日の大雪で積雪は3m以上、新雪が1m以上積もっている状況でしたが、当日は穏やかな晴天に恵まれました。まるで春のような陽気のなか、海前峰や遠くは米山を望みながら太夫峠を越え、約5㎞の道のりを参加者全員が完歩しました。

尾根から遠くを臨む
連なって新雪を歩く。横切る足跡は先客の動物たち!
林の中を抜けるコースも気持ちよい!

令和2年度は、こちらのコース以外にも中ノ俣周辺の古道をいくつか開拓しました。季節に応じていろいろな楽しみ方ができる散策道が増えて、トレッキングの幅が広がりました。早速、4月3日には「春の中ノ俣古道を歩く」と題して、中ノ俣城趾や牧場跡地、ブナ林、棚田などを巡るツアーを実施します。また、6月から10月までは3回連続シリーズの「春日山場への山越えを歩く」ツアーも新たに加わります。ぜひ四季の中ノ俣古道をお楽しみください!

 

 

 

むしろ機(ばた)作りました!

「『むしろ』を編んでみたい!というちょいワラ部会員が、「むしろ機(むしろばた)」を作っちゃいました!むしろはワラなどを編んで作った簡易な敷物ですが、近年はござや畳、さらにはブルーシートに取って代わり、あまり見かけなくなりました。ですが、「ぜんまい干しはむしろじゃないとね」と地元のおばちゃんたちが言うとおり、愛用している方も多いです。一方で、材料のワラが手に入らなくなり、一家に一台あったという「むしろ機」は無用の長物として捨てられてしまったりと、いざ編みたいと思っても、(材料のワラはともかく)道具がないのです。桑取谷の方々にいただいた古民具の中にもいくつかむしろ機がありましたが、残念ながら全てのパーツがそろっているものはありませんでした。そこで、ある部品を一部活用し、新たにむしろ機を作ってみました。

むしろ機のパーツです。
組み立て中。
縦糸を通してセッティング完了

組み立てに苦労しましたが、何とか完成!中央にある黒いパーツを「オサ」といいますが、これを前後に動かすと、縦糸の隙間ができて、横糸かわりのワラが差し込める、という仕組みです。この黒いオサだけが再利用したパーツです。穴がいっぱい空いていて、とても複雑な形をしています。

ワラを通して

オサを下ろして叩く

数段編んでみたのがこちら!

やっぱり「編み物」のイメージですよね。オサの押さえや、サンゴのさばき方など、改良の余地ありですが、この数センチの編み目だけでも感動モンです!それにしてもこのむしろ機の構造は、単純そうに見えて、とても機能的にできています。しかも昔の方はそれを自分で作ってしまう。あらためて古民具の奥深さを感じました。

後日談)↓1日半かけて、ここまで編めました~★1畳分には、まだまだですががんばります!