雪の中ノ俣古道を歩く

2月に入り、積もった雪が固く締まってくると雪の上を歩きやすくなります。今回は、棚田のある中ノ俣地区からくわどり湯ったり村までの峠越えのコースを歩くツアーを実施しました。26名が参加し、ガイドは石川正一さんです。まずは「山かんじき」の履き方を教わりました。今回使用したのは、中ノ俣の方がビニールパイプで作ってくれた特製山かんじきですが、昔ながらのこの地域の山かんじきは「アブラチャン」という木で作ります。でも形や機能は全く一緒。楕円形でかかとの部分がちょっと上がっていて、両脇に木で作った「ツメ」という滑り止めがあります。平場で使うカンジキとは形もずいぶん違うのですが、山ではこの形が機能的!ということなのですね。

つま先と足首はひもでしっかり固定しますが、かかとは浮きます。

連日の大雪で積雪は3m以上、新雪が1m以上積もっている状況でしたが、当日は穏やかな晴天に恵まれました。まるで春のような陽気のなか、海前峰や遠くは米山を望みながら太夫峠を越え、約5㎞の道のりを参加者全員が完歩しました。

尾根から遠くを臨む
連なって新雪を歩く。横切る足跡は先客の動物たち!
林の中を抜けるコースも気持ちよい!

令和2年度は、こちらのコース以外にも中ノ俣周辺の古道をいくつか開拓しました。季節に応じていろいろな楽しみ方ができる散策道が増えて、トレッキングの幅が広がりました。早速、4月3日には「春の中ノ俣古道を歩く」と題して、中ノ俣城趾や牧場跡地、ブナ林、棚田などを巡るツアーを実施します。また、6月から10月までは3回連続シリーズの「春日山場への山越えを歩く」ツアーも新たに加わります。ぜひ四季の中ノ俣古道をお楽しみください!