(2025/4/12) 新年度になりましたが、横畑のちょいワラ工房はまだ雪に埋もれており、今回も谷浜公民館にて行いました。上級者のフカグツ組は、先月、がめ(足の甲の部分)編みを終えたので、今月は筒状の部分を編んでいきました。底のほうから4~5段編むのですが、筒が細すぎると足が入らず、筒がななめになってしまうとフカグツが立たず、ということで、途中で編み具合を何度もチェックしながら編み進めました。縁の部分を折り返して編んで完成です。「やっと片方できた!」と喜びもつかの間、「もう片方を同じ形にできるかな!?」と、苦笑い。いくつも作って、同じような形のものをペアにすればいいですね!初心者・復習組には、初参加の人もいて、なわないからの鍋敷き・コースター作りに挑戦していました。ミゴボウキ作りにもチャレンジして、「縄をなったり、編んだりするだけでなく、束ねるだけでも素敵な作品になりますね」と、わら細工の奥深さを感じていました。
角間用水清掃「落ち葉掻き・泥上げ」
(2025/4/6・20)
角間の棚田へ水を運ぶ大事な水路「角間用水」の清掃を2日間に分けて行いました。棚田学校の参加者と地元住民が集まり、冬の間に側溝に貯まった落ち葉や、雪解けで流れ込んだ砂泥を掻き出しました。天候は両日ともに小雨がぱらつき少し冷え込む中での作業となりました。日当たりの悪い斜面は残雪が側溝を覆うトンネルとなっている箇所もあり雪堀をする場面もしばしば …。作業も終盤に差し掛かり上流から水が流れて来る様子を見ると思わず「やり切った!」と感慨深くなりました。今年も順調に水が流れ、棚田を潤してくれることを願います。作業のあとは金左衛門でなおらいをして作業の反省や今後の展望などを話して仲を深めました。
第22期 棚田学校 第1回「畦かち・畔塗堆肥まき」
(2025/4/5/4・13) 22年目を迎えた棚田学校。今年度は継続の方8組と新規メンバー2組を迎えて計10組での活動となります。5日は、新規の方向けに説明会を行い、13日に第一回目の活動を行いました。あいにくのお天気の中、冬の間にモグラやカエルが畦に開けた穴をカケヤでたたいてふさぐ「畦かち」と畔を盛りなおして綺麗にする「畔塗り」を行いました。昼食は環境学校に移動して暖かい味噌汁を頂きました。午後は棚田の上を流れる用水の清掃を行って、1回目の活動を終えました。初参加の方は「思ったよりも力が必要で難しいですね」と話していました。
ろうきん森の学校 ~20周年記念シンポジウム in東京~
(2025.3.14)
「ろうきん森の学校」は令和6年度で20年の節目を迎えました。「里山コモンズ自然学校としての『ろうきん森の学校』の意義」と題して、ご支援いただいている労働金庫の関係者の皆様へ向けての20年間の成果発表とともに、これからの活動についてNPOが果たすべき役割や意義を議論する場となりました。コモンズとは、「共有財産」という意味です。里山をコモンズとして捉え直す、というのは、何か次元の違うことのように思いますが、言葉を換えれば「地域がヨソモノに里山を共有財産として開放することで、様々な縁が生まれ、その縁が里山の課題解決につながるのではないか」という考え方です。この概念はまさにかみえちごが取り組んでいる活動そのもののように感じました。NPOは地域と企業・ヨソモノ・学校・その他をつなぐ媒体である、という共通認識のもと、今後も全国5地区で「森・人・地域」を育てる「ろうきん森の学校」の取組みが続きます!
*労働金庫連合会より、令和7年度も引き続き「ろうきん森の学校・新潟地区」として活動助成をいただけることになりました。ご支援ありがとうございます。
ちょいワラ体験会 3月活動報告 ~フカグツ作り、ミゴボウキ作り~
(2025.3.8)
3月に入り陽気も春めいてきたので、ちょいワラ体験会にも多くの方が集まってくれました。リピーターの方々は「ちょっと大物に挑戦!」ということで、原寸大フカグツの作成に取りかかりました。1日かけても片方の半分くらいまでしかできませんが、何回か続けて作成し、「自分が履ける一足」を目指します。足の甲の部分は「がめ」といいますが、こんもりと上手く編み上げるには木の型が必要です。それを使っても屈み姿勢になるので、ちょっときつい作業になりますが、「がめ」は編み上がるときれいな格子模様になります。亀の甲羅に似ているから「がめ」と言うのかな?真相は分かりません(笑)。初心者組・復習組は、稲のミゴを一本ずつ丁寧に揃えて、卓上用のホウキを作りました。持ち手の麻ヒモの色や綴り方を工夫してカラフルに出来上がりました。4月までは谷浜公民館にて体験会を実施しています。ぜひお寄りください!
ちょいワラ体験会 2月活動報告 ~コキアのホウキ作り~
(2025.2.11)
2月はコキア(ホウキグサ)を使ってホウキを作りました。去年はコキアがとても大きく立派な株に育ち、秋には赤くなった枝葉が目を楽しませてくれましたが、刈って干しておいた束にはたくさんのタネが付いていて、それからまた春に芽が出ます。今回は大きな束を選定しながら形を整え、柄になる部分に青ワラでなった細縄を巻き付けました。細縄に色ヒモを入れたり、細縄と同時に布を巻き込んだり、いろいろとアレンジを楽しみました。小学生も参加していましたが、初めての子でもスイスイ細縄を編むことができ、かわいらしい手持ちホウキを作っていました。大きなものは土間ボウキに、小さなものは机上払い用にと、形や大きさを変えて、様々なホウキが出来上がりました。「去年作ったものも使っているよ!」とのことで、使い込むと手にしっくりなじみますね。
「2025 親子ぷちキャンプin桑取谷」
(2025/2/5.9.16)
くわどり湯ったり村の裏手にある「癒しの森」で、親子で楽しむ雪遊びイベントを3回実施しました。2月の大雪で積雪量は2~3mと十分積り、子供たちは大喜びでした。スコップを使い自分がすっぽり入る穴を掘ってみたり、横に掘ってかまくらにしたり、となりの穴までトンネルを掘り進めたりと雪掘りが人気でした。また、坂道を使った滑り台を作ると、肥料袋をお尻に敷いて雪ソリです。これが良く滑り、子供たちは滑りやすい姿勢を試行錯誤しながら何度も遊んでいました。1時間ほど遊んだあと、雪でテーブルとイスを作り休憩とおやつタイムになります。焚き火体験として、マッチで杉っぱに火を付け、そこから薪に火を移します。雪遊びで冷たくなっていた指先を温めながら、あったかいココアや焼きマシュマロを作っていただきます!そのあとは時間まで休憩したり遊んだり、自由に過ごしました。最後はみんなで記念写真を撮り、駐車場まで雪の坂道を下ります。道なりに下りたりまっすぐ雪の中を進んだりと自由に下りていきました。
第22期 棚田学校の参加者を募集します!
チラシはこちら→R7棚田学校チラシ
中ノ俣の角間地区の棚田(農林水産省「つなぐ棚田遺産」登録地)で、自分の区画で年間を通して米づくりを学ぶ「棚田学校」の第22期参加者を募集します。稲作の技術を学びたい方、棚田作業を通じて仲間との交流や自然体験を満喫したい方、いろいろな楽しみ方ができます。ご家族・お仲間でのご参加も大歓迎です。第1回目は開校式と田起こしを行います。
*4/5(土)9時より、市民プラザにて参加者説明会を予定しています。
●日時:4月~11月までの月1回(全8回開催)
★第1回…4月13日(日) 9:30~15:30
●場所:上越市中ノ俣 角間の棚田
●参加費:1区画(1アール)38,000円
(講師代、苗代、収穫した米代、棚田管理費、肥料代、道具貸出代、資料代、保険料を含む)
※収穫したお米はすべて持ち帰れます
●定員:15区画
●申込:3月10日(月)から受付開始、定員になり次第〆切
●申込み:かみえちご事務局025-541-2602またはkamiechigo@nifty.com
ちょいワラ体験会 1月報告 ~ヘビ飾り作り~
(2025.1.25)
12月にお試しで作った干支のヘビ飾りが好評だったので、1月はヘビ飾り作りをメインに実施しました。「干支の中ではヘビは一番簡単だ!」と思ったのですが、単純なだけに、なわないや編み方を丁寧にしないと模様がきれいにできません。頭は三つ編み、胴体部分はしめ縄編み、尻尾の細い部分は左縄で、という具合に、実はわら細工で使用する様々な技法が組み合わさっていできています。とぐろを巻いて頭をもたげた姿に「針金でも入れているの?」と言われるのですが、上記の編み方がきちんとできていると、ちょっとひねっただけでしっかり形がついてきます。ぐるぐる巻きではなく、くねくねさせて壁掛けタイプにしたり、リボンや飾りでかわいらしく仕上げたり。ちょっと怖くて嫌われそうなヘビも、今年は家のどこかに飾ってかわいがってもらえそうですね!
ろうきん森の学校 ~中間事務局会議 in北広島~
(2024.12.5-6)
「ろうきん森の学校」を運営する福島・新潟・富士山・岐阜・広島の5地区のNPOおよび労金連合会担当が集まり、北広島市において中間事務局会議が行われました。各地区の活動の進捗報告や情報交換とともに、ひろしま自然学校のフィールドや施設を視察しました。報告会では、全国事務局および労金連合会より、「ろうきん森の学校は来年度以降、団体支援は一区切りし、活動支援に重点を置く」という話がありました。また現在の5地区への支援継続とともに、新たな地区選定も進めているとのことでした。
今回訪問した「ひろしま自然学校」は、環境省より「自然共生サイト」(民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域)に認定されており、継続的な動植物調査や環境教育プロジェクトに力を入れています。散策しながら動物シールを貼るマップや、解説付きの生き物カードなど、子どもも大人も楽しく意欲的に学べる仕掛けがたくさんありました。また、最近はデジタルファブリケーション(略称デジファブ:パソコン等でデザインしたデータを使って、 3Dプリンターやレーザーカッター等の機械で木などを加工すること)を利用したものづくりにも取組み、それを指導できる人材を育成したり、誰もが気軽に体験できる場を公開したりしているそうです。訪問時にはボランティアの森林整備班も活動を行っており、自然環境を保全しつつ素材の適正利用の窓口も広げながら、バランスのよい取組みを進めていると感じました。