2022年の紅葉ときのこ

年も明けてしまって全く季節感がないのですが、2022年の紅葉は例年になく色づきがよく、青い空によく映えました。

10月末のくわどり市民の森より
11月中旬のくわどり市民の森より

きのこ類も豊作で、令和2年の秋にコマ打ちをしたシイタケがにょきにょき生えてきました!

↓シイタケのコマを打ったはずなのに、ナゾのキノコが生えてきて・・・美味しそうだけど、観賞用です(笑)。

雪のトンネルの向こうに、春!

今年のGW後半はお天気続きで、溶け残っていた雪もあっという間に消えていきました。名残惜しいなぁ、と思いながら形を変えていく雪山を見ていたのですが、雪の下にある側溝が見えてくると、そこが雪のトンネルになっていました。トンネルの向こう側はなんだか別世界のようで、吸い込まれてしまいそう。自然の芸術作品に出会えて、なんだかうれしくなりました。

リモートでやってみた

コロナ禍の3月、小中学校で感染が相次ぎ、子どもたちが中ノ俣に来てイベントを行うことができなくなりました。年度末なので、最後の活動だったのですが、とても残念です。どうにか代わりになることは、と考えた末、リモート中継を入れてZOOMによるオンライン講座にしよう!ということになりました。

みんなで育てたサツマイモを使った芋もち作りは、こちらで地域のおかあちゃん達が先生となり、画面の前で作って見せてくれました。子どもたちは家でお母さん達と一緒に、エプロン姿で四苦八苦!お昼にはおいしい芋もちを食べることができました。

みんなが料理をしている間、スタッフは中ノ俣の集落を巡り、今の風景や地域の人々をスマホで撮影しながら中継します。みんなでお米を育てた棚田にはまだ雪がたくさん残っていました。地域の人が作業をしていたのでお話しを聞いたりしました。

午後はわらを使って、ミゴボウキ作りにチャレンジです。教える側の私の方が緊張してしまい、画面の向こうにいる子どもたちになかなか上手く伝えられなかったのですが、もどかしくもおかしく・楽しい講座になりました。

全てを中止にするのではなく、そのときやるべきことを、できる手段でやってみることは、とても大事なことだと思いました。準備は大変でしたが、とてもやりがいのある、思い出深い講座でした。何より、画面の向こうの子どもの笑顔がうれしかったです。

 

今年の雪は・・・

昨年度の大雪から1年あまり、今年はそこそこの雪が降りましたが、昨年度の経験から、皆さん「こんなもんなら、たいしたことないね。」って感じです。増沢の事務所もまだ屋根の雪下ろしまではしていません。湿った重たい雪なので、除雪作業は一苦労です。

増沢の事務所。玄関が埋まることはまだないですね。
除雪機大活躍!晴れ間を狙って作業を進めます。
二宮金次郎像は菅笠をかぶっていたのですが・・・飛んじゃったかな?
朝日と青空と雪景色!一瞬のコラボです。

中ノ俣も量としては同じくらいでしょうか。晴れた日には動物たちの足跡もあちらこちらに見られます。棚田は広々とした雪の原が広がり、子どもたちは大喜びです。2月いっぱいは大雪に警戒ですが、「恵みの雪」はありがたく楽しみたいものです。

ハート型に積もった雪が青空に映える!
大きい雪だるまを作るぞ!
棚田の展望台から雪原を望む
雪原をずんずん進む。ハサがちょっと低く感じるくらいに積もっています。

西横山の小正月行事

昨年は大雪とコロナのために大幅縮小した小正月行事ですが、今年は万全の感染防止対策の上、子どもも大人も元気に参加して行われました。上越市西横山小正月行事は、上越市の無形民俗文化財に指定されています。1月14日、15日と2日間にわたり、各種行事が行われました。

14日の夜は、子どもが主役の鳥追いです。豊作を願い、害鳥を追い払うため、太鼓を叩きながら大きな声で歌います。今年は7名の子どもたちが、フカグツとミノボウシに身を包み、元気に歩きました。

この日の夜は、お宮さんで子どもたちだけでお菓子を食べたり、遊んだりしながら過ごす特別な日なのですが、コロナ対策で今年は短めで終了。次の日もあるからね。

15日の昼間も子どもが大活躍。まずは、今年の新婚さんを祝う「嫁祝い」です。お嫁さんの頭の上でヌルデの太刀を打ち鳴らしながら祝い唄を歌います。子宝に恵まれますように、との願いを込めて、はりきります。

嫁祝いの後は、休む間もなく「焼き草集め」へ。夜のサイノカミ「オーマラ」で使う、ワラを集めるために集落を回ります。嫁祝いで使ったヌルデの太刀にワラをさし、担いで運びます。たくさん集めて、大きなサイノカミを作ります。

この後はお楽しみのご褒美がまっていました。集落の方々にいただいた、お菓子の山!これを子どもたちで仲良く分けて・・・ではなく、争奪戦が(^0^)!でも、ここまで子どもたちを引っ張ってきた小学4年生「大将(=オヤカタ)」が場を仕切り、子どもたちのお仕事が終了しました。お疲れ様!

クライマックスは、サイノカミ「オーマラ」です。子どもたちが集めたワラと神木でサイノカミを作り、昨年のしめ縄などをくくりつけます。ここまでは他でも行われているサイノカミと同じなのですが、西横山ではすぐにこれに火をつけることはしません。麻のたいまつを持った男性陣が、このサイノカミを回りながら、火の付いたたいまつでたたき合う、勇壮を通り越して、ちょっとキケンな行事です。厄年の人や新郎はもっぱら叩かれ役です。叩いてもらって厄を払い、無病息災を願います。20~30分ほどの間ですが、「オーマラ、オーマラ!」と叫びながら走り回る光景に、見ている私たちも思わず見入ってしまいます。最後はたいまつを放り上げ、サイノカミに火をつけます。今年は風もなく、火の粉が真っ直ぐ立ち上り、とても美しい火柱でした。

こんな幻想的な写真が撮れます
熱く燃える男達を保存会会長が静かに見守ります
子どももまだまだ元気!暗闇で雪だるま作り

この小正月行事に参加させてもらうと、あらためて地域の暮らしと森・自然とのつながりを強く感じます。子どもたちが使う太刀はヌルデの木。繭玉作りに欠かせないのはアカメノキ(=ミズキ)。サイノカミの神木はクリの木が良いけど、近年はあまり良い木がないのでハンノキを使っているそうです。常に地域の自然・資源を見つめ、恵みを生活に活かしているんだな、と感じます。ミノボウシとフカグツも、地域の方が作って下さったものを長年使ってきましたが、ちょっとくたびれてきたので、「今年はちょいワラ部会で新調しよう!」と意気込んでいます。来年も楽しみです!

 

 

 

 

 

 

逸品のクリスマスプレゼント

いつも講師やボランティアとしてお世話になっている方から、クリスマスプレゼントをいただきました。クリの端材を磨いて作ったプレートです。持ち手が付いていて壁にも掛けられます。オシャレにカナッペ風おつまみをのせてみました(^0^)!

単なる端材も手のかけ方によってはこんなに素敵に生まれ変わる、ってことを教えてくれたように思います。ものづくりは素材を見抜く目も大事ですね。眺めたり飾ったりするだけでなく、使ってこそ良いものは映える!と思うのですが、カッティングボードにはもったいなくて使えません。。。今のところ、このプレートに似合う美味しい酒の肴を探索中です★

 

特集!しめ縄作り

12月に入ると商店にはいろいろな大きさや形のしめ縄が並びます。「良い新年となるように願いを込めて、自分たちで手作りできたらうれしいね」ということで、ちょいワラ部会では毎年、しめ縄作り体験会を行っています。おかげさまで今年もたくさんの方々のご参加をいただき、賑やかな体験会となりました。

しめ縄用のワラは、中ノ俣角間の田んぼで育てた古代米で、八月初旬に青田刈りをして機械で乾燥させたものです。長くて青々としたワラは、香ばしい良い香りがします。

しめ縄作りは夏の青田刈りから始まっている

そのワラをすぐって(ワラの余分な部分を取って)、三つのワラ束を作ります。この三つのワラ束が絡まって、一本のしめ縄になるのですが、この地域で一般的なしめ縄は真ん中が太くなっているので、束の一つ一つに「アンコ」という詰め物をします。そしていよいよ、三束の端を一つに縛り、そのうちの二本をそれぞれねじりながら絡めていきます。三人一組で作業するのですが、「ねじり方が逆だよ!」「アンコがはみ出した!」と、あちこちで悲鳴やら笑い声やらが飛び交います。最後の一本を最初に締めた二本にねじりながら絡めたら出来上がりです。三人で声を掛け合い、タイミングを合わせ、綱引きのような力加減できゅっと締め上がったしめ縄を眺めていると、気持ちも引き締まります。

わらをすぐる(余計な部分をとる)
3つの束に分ける
ねじって絡めて。呼吸を合わせて!
家族で締め上げた極上の一本です!
最後に飾り縄をなって、両端をしばります。なわないは全ての基本です。

体験会で作るのは二尺から二・五尺くらいの大きさですが、講師の和瀬田仙二さんはワラを足して四尺もあるしめ縄を作っていました。ワラより長いスゲで作ることもあるそうですが、「スゲは葉がギザギザで、気をつけないと手を切っちゃうんだ」とのこと。スゲはワラよりちょっと硬い感じがします。

しめ縄は、生きる力や幸せを授けてくださる年神様をお迎えするために飾るものです。一年中飾られているのにあまりじっくり見ることはないと思いますが、いつも私たちの暮らしをそっと見守ってくれているように思います。新たな年を手作りのしめ縄でスタートできる、素朴ながらそれこそが大きな幸せだと感じています。

 

ろうきん森の学校・新潟地区 連絡協議会

今年で3年目となった「ろうきん森の学校・新潟地区」の活動に関わる関係者が集い、情報・意見交換を行いました。11月までの活動報告を行うとともに、今後の活動に資する連携を確認しながら、話し合いを行いました。今年度新たに実施した「もりっちクラブ」での成果と課題を報告した上で、メインフィールドである市民の森の利便性向上のための改善点などを確認しました。宿泊や夜の散策なども活動に入れて欲しい、という要望もあり、来年度は、このような利用者の声に応えつつ、森づくり・人づくりというろうきん森の学校のテーマに沿ったプログラムを展開していきたいと思います。新潟労金の皆さんからは、利用者・協力者として、市民の森全体の資源やポテンシャルを把握できるようなプログラムも導入して欲しいとの要望がありました。継続的に楽しみながら活動に参加していただけるよう、内容を検討していきたいと思います。

*おまけ*会議中にスマホをのぞき込む皆さん(写真上)。見ているのはマムシの解体写真(写真下)!「このようなことも、森の活動では日常なんですね」と、ちょっと引き気味の皆さんでした(^^;)

里山シンポジウムで竹箸作り

10月23日、「里山の魅力を学び森林資源を使った体験をしてみよう」との目的で行われたシンポジウムにて、当団体のほか、やまざと暮らし応援団(大島区)、不動生産森林組合(名立区)が活動紹介を行いました。その後、参加者はモウソウダケを使って竹箸を作りました。割った竹を小刀で削いでいき、紙やすりをかけ、クルミオイルで仕上げました。大人も子どもも夢中になって、静かに竹を削る音だけが響きました。「自然の素材を使ってものを作るって気持ちいいですね」との話もあり、このように街中で里山とのつながりを体感できる場も大切だな、と感じました。