夏のふるさと探検

7月下旬に毎年恒例の「夏のふるさと探検」を行いました。2日間で29名の子どもたちが参加し、元気に活動を行いました。今年ははじめて行ったのが「森のどきどきウオークラリー」です。5名1グループになって、市民の森管理棟周辺にある6つのチェックポイントを回ります。そこにはこんな課題が、、、

①木を輪切りにする(後でストラップを作る)
②ハンモックに一人10回ゆられる
③竹けん玉をする。グループで5回入ったらクリア!
④グループで葉っぱを10枚、木の実を3個集める
⑤まつぼっくり玉入れに挑戦!どのグループがたくさん入るかな?
⑥材木池の伝説を読んで、記念撮影!

クイズラリーとは異なり、チェックポイントにはグループのみんなで協力して行う課題がかいてあります。木を切るときには押さえてあげる、ハンモックをゆらしてあげる、みんなで葉っぱを集める、竹けん玉はできない子にできる子が教えてあげる、など。たった1時間ほどのウオークラリーから帰ってきた子どもたちは、朝はじめて会ったとは思えないくらい仲良しになっています。

それを物語るように、昼休みには誰ともなく声を上げ、「みんな~!鬼ごっこしよう!」と元気いっぱい。「暑いからゆっくり休んで!」との大人の心配をよそに、汗だくになって走り回っていました。

午後のお楽しみは、森遊びと昆虫採集、水生昆虫観察です。市民の森の遊び場の一番人気はやっぱり木登り。すいすい上まで上る子も、そろりそろりと進む子も、ちょっと高いところから見る景色は格別です。「ゆらしちゃうぞ~」と怖がらせる大人も、童心に返ってとても楽しいです。

今回は、前日に仕掛けておいたバナナトラップにたくさんのカブトムシが入っていました。市街ではあまり見かけなくなったので、子どもたちも興味津々です。「触ってもいい?」「どうやって持つの?」とスタッフに聞いていました。他にも、トンボやチョウを追いかけたり、バッタを手づかみしたり。草むらで網を振り回す姿は、なんだか懐かしくもあります。

水生昆虫は管理棟前の池でたくさん採取できました。アカハライモリの幼生やコオイムシ、オタマジャクシにトンボのヤゴなど、一網に泥と混じってたくさんの昆虫が入ってきます。普段は目にすることの少ない水生昆虫に子どもたちも釘付けです。管理棟でスケッチしたり、図鑑と見比べたり、こちらはゆったりとした時間を過ごしました。

最後のお楽しみは、お買い物と自由時間。子どもたちは朝から500円のお小遣いの使い道を考えていて、お友達と相談しています(笑)。ここで買えるモノは「くわどりを思い出す」品々です。地元の方のお野菜は、「お母さんへのお土産にするんだ」という子が多く、微笑ましいですね。木の輪切りに動物や植物の消しゴムスタンプを押したり、木のひも組ストラップを作ったりして、「自前のお土産づくり」を楽しむ子も。時には、「お金が足りなくなっちゃったから、おまけして!」なんて子も。いやいや、それも大事なコミュニケーション能力ですね。お昼休みにたっぷり遊んでも、まだまだ元気な子どもたち。時間を惜しむように、駆けずり回って遊んでいました。

20年近く続けている「夏のふるさと探検」ですが、毎年、少しずつ内容を変え、リピーターさんにも楽しんでもらえるようにしています。その中で、当初から変わらないコンセプトが「子どもたちの自主性・自立性を高める」こと。今回も大人やボランティアは極力見守り役に徹し、子どもたちが作り上げていく関係性を大切にしました。「また来年くるね!」と元気に手を振ってくれた子どもたちの笑顔に、暑さも疲れも吹き飛んだ2日間でした。